文字起こしの発注方法について知りたい

 

自動音声認識で文字起こしすれば、作業を依頼しなくて済むのでは?


 例えば家庭にスマートスピーカーを導入すれば、声でさまざまな操作ができます。

これなら、会議やインタビューの録音音声も、自動で文字化できるでしょうか??

一般には、ナマの声に比べて、録音された声は認識率が落ちます。

スマートスピーカーと録音音声には、次のような違いがあります。

 

特に、録音状態は重要です。
ロの字型のテーブル配置で会議を行い、下座側にレコーダーを置いた場合、上座の出席者とレコーダーは何メートルも離れます。

この配置でも、人間はどの席の発言も聞き取ることができます。
人間の耳には、音の選択性があるためです。

しかし、レコーダーは、単に距離の近い音が大きく録音されます。

レコーダーの近くで紙の資料をめくる音が、発言の声よりも大きく録音されたりします。

 

録音された音声が音声認識されにくいことは理解しました。
人間が文字起こしすれば完全に聞き取れますか?


実は、このような録音状態だと、人間が文字起こししても聴取不能箇所が多少出ることがあります。

聴取不能箇所を減らすために、次のような対策をおすすめします。

《大人数の会議》

・一人ひとりの席にマイクをセッティングする。そして、マイクミキサーからケーブルでレコーダーに接続して録音する
(会議室に音響システムを組み込む、もしくはそのつど出張録音業者に依頼する)

・そこまでのセッティングが無理な場合、1台のレコーダーに複数のマイクを接続して、広い範囲を集音する

・それも無理な場合、上座と下座の両方にレコーダーを1台ずつ置く
(それぞれのレコーダーが、周囲の人の声をある程度集音する)

※レコーダーの設定は「会議」を選ぶ(マイクの指向性が広い範囲になる)

 

《インタビュー》

・飲食店などのにぎやかな場所を避け、静かな会議室などで行う
・レコーダーの設定は「商談」「インタビュー」などを選ぶ(マイクの指向性が狭い範囲になる)

 

文字起こしを依頼する際、
録音の設定以外にも何か条件がありますか?


はい。できるだけ資料をご提供いただきたいのです。
資料を付けていただくことで、より正確な発言記録を作成できます。

《必要な資料》

議題一覧、出席者一覧、座席表、当日使われた説明資料、発言メモなど。

《話者メモとは》

発言者名としゃべり出しの一言を記録したメモ。
話者メモがあれば、参加人数が多くても発言者名を特定できます。

 

うちの会社の会議は、内容が専門的。しかも、略称がかなり出てきます。


かしこまりました。

資料を十分に確認するのはもちろん、インターネット検索も駆使します。
聞き取り力、国語力、幅広い知識を駆使して、言葉を特定していきます。
それでも判断できない言葉は勝手に創作せず、●(黒丸記号)を代わりに入力します。

 

発言の「つっかえ」「言いよどみ」「明らかな言い間違い」などは整理して書き起こします。
ただし、語順の修正などは最低限にして、元の発言の雰囲気を生かします。
(手を加えすぎると「発言記録」ではなく書いた文章のようになってしまいますので、ほどよく加減します)

 

分かりました。それなら文字起こしを依頼したいと思います。


ありがとうございます。では文字起こしの依頼へどうぞ。