オリンパス←→okosoの相互取材、ほぼ最終回です。セキュリティ問題のあと、複数レコーダーの操作について、要望してみました。
◆マル秘の会議を録音したあとのセキュリティ
喜田:他に、アクセサリーや機能で、これがあったらって思われることはありますか。
廿:本当は、マル秘の会議を録音しに行った帰り、レコーダーを置き忘れたり、盗まれたりしたら…という心配をしていたんです。でも、スマホアプリと連動させてDS-901で録れば、スマホにもデータが入って、Dropboxにも送れるんですね。ということは、DS-901からは音声ファイルを削除してしまってもOKということですから、安心しました。
喜田:セキュリティの問題ですね。ICレコーダーにも、パスワードか何かでロックがかかったほうがいいですか。
廿:セキュリティ機能があれば、一つの売りになると思います。だって、録音されるのは平和な内容ばかりじゃないんです。
喜田:というと…?
廿:会社同士が、「もはや裁判しかない?」とお互い検討するぐらい、もめていることがあります。そういう険悪な話し合いの場では、実は双方の社員が胸ポケットにICレコーダーを入れて録音しているんです。私、何度かそういう係争案件を受注したことがあります。
喜田:な、なるほど…。ただ、レコーダー本体にパスワードをかけるような仕様にしても、SDカードを抜き取って録音データにアクセスすることはできてしまいます。
廿:そうか。その場合、重要な音声はSDカードでなく内蔵メモリに保存する設定にすることが大切ですね。スマホに保存する際も同様ですね。
私のDS-750は内蔵メモリに十分な容量があるので、マイクロSDカードを入れずに使っています。録音後、データはPCに移して、ICレコーダーからは直ちに削除しています。
◆2台のレコーダーを同時に遠隔操作したい
一方、「離れた場所にレコーダーを置くとき、ちゃんと録音されているか不安…。ランプが点灯していれば録音が継続されているということだとは思うけど」という声もありました。これは、スマホアプリと連動しているタイプなら、手元で状態が確認できるので安心ですね。
そうだ、あと一つ。
廿:このアプリは、2台、あるいは2台以上のレコーダーを同時に録音スタートさせることはできますか。
喜田:えっ、2台ですか。
廿:対談者の前に1台、自分の座る記録者席に予備で1台というように、離れた2カ所にレコーダーを置くというようなこと、よくあるんです。あるいは、会議で上座の座長側に1台、下座の事務局側にもう1台。
そのとき、1台の録音ボタンを押して、移動して、もう1台の録音ボタンを押す。そうすると、スタートが数十秒ずれます。文字起こししたデータにタイムカウンタを入れるとき、困るんです。
喜田:今はスマホアプリとレコーダーが1対1ですが、1対2とか1対3ができればいいわけですね。何か方法があるかもしれないので、社内でも考えてみます。
廿:ぜひよろしくお願いします。
こうして、相互取材は、美しく感動的に終わりかけました。ところが、欲を出した私があと1つ質問したために、延長戦へ。次回、本当の最終回です。