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議事録を考えるのブログ記事

 議事録についてネット検索すると、ヒットするのはほとんど一般企業の社内会議の議事録作成に関するもので、日時や参加者名以外は、決定事項のみを簡潔に記載するスタイルが勧められていることが多い。

 

 討議過程を詳細に記録する必要はないとか、大まかな討議状況を記載する場合も発言者名は書くなとか。取締役会の議事録にいたっては、どんな激論が交わされようと「一同異議なく了承した」という決まり文句を1行書くようにという、全く「記録」と言えないものが推奨されている。

 

 一般企業の場合は関係者が内部にいるから、それでもいいのだろう。行政の場合は関係者が外部にいるから、議会や審議会当日傍聴に行けない人は議事録を読むしかない。
 例えばある人が保育園について市議に陳情し、市議が次の定例議会で取り上げたとすれば、その人は会議録を真剣に読むだろう。「市長に無理って答弁されて、簡単に引っ込んだんじゃないでしょうね」「担当部署は、少しでも今後につながるような答弁をしてないかしら」

 

 そういう読み方をする場合、質問項目と答弁項目が箇条書きで列記されている記録では役に立たない。市議、市長、保育園セクションの担当者、それぞれの言い回しの一つひとつがリアルに再現されていたほうが理解できる。

 

 会議の全文起こしの依頼がほとんど役所系から来るのは、このように利害関係者が外部にいるという事情で、役所系のほうが全文起こしのニーズがあるためだろうと思う。一般企業から来る会議全文起こしの依頼は、企業間会議とか企業が外部の人にヒアリングするとか、とにかく「企業内で完結しない会議」の案件がほとんどだ。

 

行政系の全文起こしした会議録を見たことがない方のために補足。
例えば、経済産業省・産業技術環境局の「使用済小型家電からのレアメタルの回収及び適正処理に関する研究会(第3回)」の議事録はこんなものだ。
http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004564/gijiroku03.html

もしあなたがいわゆる「都市鉱山」問題に興味があって、行政はどう取り組んでいるのか知りたければ、マスコミ報道よりこういう記録がお勧め。丁寧に読んでいくと、環境省や経産省、委員それぞれがどんな背景からどんな考え方をし、具体的にどんな発言をしているのか、よく分かる。それが全文起こし議事録の特徴だ。