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今日も音声起こし中

起こしの現場のブログ記事

こんにちは、おーです。

前回からすっかり間が空いてしまいました。

 

ご縁あって就けた現職(文字起こし在宅ワークの仲介)。

「かけだしオコシスト」を名乗っていますが、実際のところは文字起こし作業よりも、受発注の仲介事務作業のほうが多いんです。

 

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◆文字起こし受発注の仲介って?

ーー仲介と言ったって、音声を作業者に渡して、起こしてもらった原稿を受け取って、そのままクライアントに納品すればいいのでは?

 

入職当初、失礼ながら具体的にどんな事務作業が発生するのか想像しきれておらず、そんなふうに考えていました。

 

そこで今回は、私が日々行っている文字起こし受発注の仲介事務について、少しご紹介してみたいと思います。

 

 

◆仲介事務の主な流れ

①クライアントから依頼、音声や資料を受け取る。

 主にメール、データでのやりとりです。

 予告されているときもあれば、突然依頼されることもあります。

 

 

②音声の再生、資料が開けるかを確認。

 あまりに録音状態が悪い、データが壊れている、予告の音声長さと

 大幅に異なるなどの場合はすぐにクライアントに問い合わせます。

 

 

③起こす箇所と、合計の長さを確認。

 会議音声で「資料説明を除く討議部分のみを起こす」という

 指示もたまにあるので、事前に確認します。

 

 

④データ授受報告、音声長さ・金額見積り・納期などを

 クライアントに連絡。

 資料の有無や、話者情報が不明の場合は、併せて問い合わせます。

 

 

⑤文字起こし作業者手配スタート。(ここでようやく…!)

 メールにて指名でお願いする場合と、数人に公募する場合があります。

(公募の場合は、基本的に先着順で依頼しています)

 作業者が決まったら、個別にデータダウンロード先を案内して、

 起こし作業を始めてもらいます。

 作業開始後も、起こし作業者から質問が来れば随時対応します。

(クライントに再度問い合わせて折り返すこともあります)

 

 

⑥作業者から納品 → 起こし原稿の確認。

 聞き直し、校正。資料があれば見ながら、用語や表記を確認します。

 長い音声を分割作業した場合は、一つの文書ファイルにまとめて

 全体の表記統一や起こし方の調整をします。

 

 

⑦起こし原稿完成、クライアントに納品。

 納品はメールでのデータ送付がほとんどです。

 実際に起こした長さと金額を連絡し、後日、請求書を送付します。

 納品後は預かっていた音声、資料などのデータを削除。

 

 

こうしてざっと書き出してみただけでも、結構ありますね。

当初の私の想像では、②③④の事前確認作業と⑥の校正作業がすぽんと抜けていたわけですが、今考えてみると抜けていた部分がむしろ重要な気がします…

 

繁忙期で、案件が何件も重なって同時並行の状態だと特に混乱しそうになるのですが、納期に合わせて、誰に、どれだけの分量を起こしてもらえるのか、脳内パズルを不器用ながらに組み立てつつ、奮闘しています。

 

 

>>体験記、次回も続きます

こんにちは、大久保です。

私が今の仕事に就いておよそ1カ月がたったころ、10分ほどの会議音声を起こす機会がありました。

 

いつもは音声起こしを発注するのがメインの仕事。

けれどもついに、納品用の音声を自分で起こすことに。

 

 

◆大緊張の音声起こし、作業時間は18倍

依頼された会議音声は約10分。短い音声とはいえ、ただの練習ではなくクライアントに納品するものということで、非常~~~に!緊張していたのを覚えています。

 

――えーっと、まずは何から準備したらいいんだっけ??

音声、再生ソフト、文書作成ソフト、仕様書、資料、それからそれから……?

 

 

音声起こしに必要なソフトや手順は見聞きして知っていたつもりではありましたが、実際に作業をしようとすると全く段取りが身に付いていなくて、右往左往。

いささか見切り発車のような感じでしたが、納期も迫ってくるし、とにかく起こさなきゃという思いで作業をスタートしました。

 

結局、その日に起こせた音声は5分ほど。資料を見たり、ネット検索の時間を含めた作業時間は約90分、音声の18倍もかかってしまいました。

起こし作業を終えたあとは、集中力が切れて頭はもうろう、体はぐったり。

慣れないスポーツをしたあとのような感覚になりながら、勤務先をあとにしました。

 

 

 

◆起こしたあとの、体に異変?

音声5分を起こした翌日、なんと体が…動かないのです!

肩、腕、首はガチガチ、背中に鉄板入ってるのかしらと思うくらいでした。

 

確かに昨日はぐったりして帰ってきたけど、重たいものを持ち運んだわけでもないし、筋トレに励んだわけでもないし……もしかして、昨日の起こし作業で??

 

にわかに信じられないくらいに体は凝り固まっていましたが、他に心当たりもなく。

考えてみれば約90分の作業中は同じ体勢でいたのに加え、緊張と気張りすぎで全身に無駄な力が入っていたのだと思います。

 

まさかデスクワークでこんな肉体労働級のダメージを受けるとは……。

体が資本の音声起こし。スポーツと同じように全身の柔軟と日々のトレーニングが必要なのだなあと思いました。

 

それ以降は、体の力を意識的に抜くようにして、時々ストレッチをしながら起こし作業に臨むようにしています。

(最近は音声起こしをした翌日でも、全身が凝り固まって動かないということはなくなってきました)

 

音声起こしの準備物はいろいろありますが、体の調子を整えたり、息抜きの方法も何か備えておくといいのかな、と思いました。

 

 

 

◆息抜きに、こんな映画はいかがでしょうか

 

映画『タイピスト!』

https://www.youtube.com/watch?v=dknfsRq48Bo

舞台は1950年代のフランス。女性にとって大人気の職業は秘書で、さらにタイプライター早打ち大会に勝つことが最高のステータス。そんな中、ヒロインは保険会社の秘書に採用されるも、タイピングは両手の1本指。だけど、超高速!

その才能に目を付けた上司と二人で協力し、タイプ早打ち世界一を目指します。

タイピングのリズミカルな音が、一層わくわくさせてくれる映画です。

 

 

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――日本にも、こんな文化がやって来るかも?

タイプ早打ち大会ではありませんが、実力だめしとスキルアップにこちらをご紹介。

 

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★第3回『音声起こし技能テスト』 https://mojiokoshi.org/

開催日:2016年11月11日(金)

お申込み https://main-26254d4c21b152cc.ssl-lolipop.jp/onseiokoshi/?page_id=446

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受付期間は2016年9月1日~2016年10月17日です。ぜひご参加ください!

 

 

(大久保)

 

音声がほとんど聞き取れない、内容についての情報も専用再生ソフトもない。

そんな状況での音声起こしが初仕事だった就職先で、今度は……

 

 

◆新人だらけの編集委員

入職1~2年目の職員が、4つの部署から1人ずつ集まって編集委員となり、

組織全体の年間活動報告冊子を作ることになっていました。

(編集しながら活動内容を知る、という研修も兼ねて十数年前から始まったそうです)

 

経験者1人をリーダーに、あとの工程は新人が探り探り。

 

内容案を決めて、台割作って

各部署にページ数を割り振って、原稿執筆依頼

原稿と写真などの画像を集めて

ページごとにレイアウトして、校正

デザイナーに印刷原稿を作ってもらって

印刷、ようやく発行

 

これだけの工程を把握するのも一苦労で、さらには詳細なマニュアルもなく新人が進行していくのは至難の業でした。

 

 

 

◆集まった原稿……何かがおかしい??

十数人に執筆依頼した原稿も、なんとか全部揃えられてほっと一安心。

1ページに複数の原稿をレイアウトしながらながめていたのですが、何かがおかしい…

 

それぞれの文章を見比べてみると、「気付く・気づく」「分かる・わかる」「一人一人・一人ひとり・ひとりひとり」「作る・つくる」「大変・たいへん」「良い・よい」など、各執筆者が自分好みの表記をしていたのです。

 

新人編集委員たちは、もちろん表記という言葉自体も知らないわけですが、

「こういうのって、統一してたほうが見た目もいいよね?」

「いろんな書き方してると、なんかまとまりのない団体みたい…」

と、その時点で初めて仮名遣いのルール、表記のルールが必要だということに気が付きました。

 

 

 

◆ハウスルールは、なんとなく

今まではどのように表記されていたのか、過去の冊子を見てみると、やっぱりところどころでばらつきがありました。先輩たちに話を聞いてみると、

「ちょっとの書き方の違いは、まあそれでいいのかなって思ってた」

「あんまり気にしてなかったけど、言われればそうだわ…」

「明らかに漢字が違うとかでなければ、パソコンで変換されたままにしてたなあ」

とのことでした。

 

組織の顔となる冊子は、暗黙のハウスルールの中でなんとなく、完全に統一されてはいないけど読むには困らない文章で作られていたのです。

 

 

 

◆表記が生んだ一体感

文章としては読めるけれど、やっぱり残る、多少の違和感。

このもやもやをすっきりさせたい思いで、当時の新人編集委員が初めて仮名遣い表を作って、組織全体に配布しました。

 

活動報告冊子ではこの仮名遣いをしてください、と記したA4用紙一枚(項目にして30個くらい)でしたが、職員たちから「こういうのが欲しかったんだよ!」と、絶賛されたのを覚えています。

 

仮名遣い表、つまりハウスルールを作ったことで、組織の一体感が生まれたような感じでした。

 

 

私が、表記やハウスルールという言葉を知ったのはつい最近。

その言葉を知らなくても、おのずと必要性を感じてくるほどに重要なものなんだなあと、今あらためて思うわけです。

 

 

(大久保)

はじめまして、こんにちは。

大久保明子(おおくぼめいこ)と申します。

 

音声起こしの世界を知り始めて約半年。

今の仕事に就くまで、「音声起こし」という言葉を知らなかったくらいの超初心者で、日々、音声起こしのフィールドを冒険しているような感じです。

 

そしてこの場をお借りして、私の冒険記をつづっていきたいと思います。

 

◆◆◆

 

今の仕事で初めてだらけの毎日の中、自分が最初に就職したときのことなどを、ふと思い出しました。

私の初めての就職先はNPO団体の事務局部門。

年度の入れ替わり時期で、上司や先輩たちが慌ただしくしている中、私が最初に先輩から頼まれた仕事は、

 

「録音した音声があるから、とりあえずそれを聞いて文字にして」

 

というものでした。

 

 

――ふむ、聞いた音声をそのままタイピングして文書を作ればいいんだな。やったことないけど、日本語の音声なら言葉も分かるし、タイピングもまあまあできるし、やってやれないことはないだろう。

 

 

作業用に渡されたのは、音声データの入ったノートパソコン一台。

使えそうなソフトは、WindowsMediaPlayerとWord。

 

何を録音したものなのか、何も聞かされないままでしたが、

さあ、とにかくやってみるか!と、張り切って音声を再生しました。

 

 

「(ザーー)…は、(ザザー)どうす(ッザーー)(ゴゴーーーー)…」

 

 

――ん????

 

 

「…わた(ザザッ)ちは、こ(ゴーーーーーーー)」

 

 

――んんん??これのどこを文字にすればいいの…??

 

 

雑音メインの音声から、なんとか人の声を聞き取ろうと、MediaPlayerのカーソルをマウスでぐぐぐ~っと操作して、巻き戻し。再生。巻き戻し…

Wordの画面とあっちこっち何度も切り替えて、なんとか聞き取れた言葉を忘れないうちに急いでタイピング。

連続で5文字分くらい聞き取れたら、よし、長めの文字にできたぞ!と、うれしくなっていました。

 

 

ようやく1時間かけて、2分ほどの音声(文字数にしたら100字くらいだったかも)を文字にしたところで、いったん提出。

その成果を見た先輩も「え?!これだけ…?」と、びっくりしていた様子で、私の聞いていた音声を改めて確認してみると、「こんな音質悪いのでやってたの?!早く言ってくれればよかったのに…」とのこと。

 

確かに雑音ばかりだけど、こういうもんなのかなと思っていたのです。

結局、その続きはやらなくてもいいことになり、「音声を文字にする仕事」はそこで打ち止めになってしまいました。

 

今になって思うと、私の初仕事は「音声起こし」だったのですね。

 

 

おーーい!当時の私よ、

それは音声起こしと言って、専用の再生ソフトもあるし、ちゃあんとした準備と心得が必要な仕事なのだよ!

 

 

 

音声の状態(音質)や、誰が何の話をしているのか(話者情報)、聞こえた音声をどこまで文字にすればいいのか(仕様)など、音声起こしの事前準備の大切さをそのときすでに思い知っていたのでした。

昨年秋、私は埼玉県の事業(受託企業キャリア・マム様)で音声起こしの講師をしていました。御嶽山が噴火した時期、私は集合研修で概略こんな話をしたのでした…。

 

◆ネット検索練習に「ナントカヨチレン」

「御嶽山でお身内の方や親しいお友達が巻き込まれたという方、いらっしゃったら小さく手を挙げてください、それ以上何か質問したりはしませんから。…いらっしゃらないですね。じゃあ今日のネット検索の練習は、この話題にさせていただきますね」

音声起こしの仕事にはネット検索に慣れることが必要なので、テーマを決めて検索練習という時間を取っていました。

 

「皆さんは今後、実務を目指しますよね。さっそく受注した音声が、火山の噴火に関するものだと仮定してください。

ナントカヨチレンという名称が出てきて、そのヨチレンの一番偉い人の名前とか肩書、役職名が出てきます。音声のその部分は雑音が入って、よく聞き取れません。ナントカヨチレンの漢字、正式名称、その偉い人の氏名をネット検索して調べてください」

 

◆他に思いつかなくて

「こういう噴火があると、それは御嶽山だけじゃなく影響があるんです。日本には火山がいっぱいあって、火山があると温泉が出たりするので、観光地になっていることが多いですよね。…えーと、例えば箱根とか」

私はそのとき、火山のある観光地として箱根しか思いつかなくて、箱根と言いました。

 

「うちの山で噴火があったらどうなるんだ…って、どこも考えます。予知連の人を招いて講演会とか勉強会を行うかもしれません。地元の自治体とか観光協会とかが。

今日、講演会に来られなかった人にも情報を教えてあげたい、自治体とか観光協会がそう思った場合は、講演会を録音して、音声起こしを発注して記録を作るわけです。

そうすると、この冬から仕事を探す皆さんは、初仕事がそういう講演会の起こしになるかもしれないんです。ですから、ニュースを見ておく、聞いておくことは大事です。火山予知連というものがあるんだなと知っておくだけでも役立ちます」

 

◆大涌谷が…

冬までかからず秋のうちに…という記憶ですが…、まさにその箱根で勉強会だか講演会が行われたというニュースが報道されました。

そして、今年5月になって、箱根・大涌谷付近の警戒レベルが引き上げられたのでした。

 

「箱根町:3月に避難計画 御嶽山噴火を教訓に」という毎日新聞の記事(2015年05月08日)によると、箱根町は昨年夏から住民の避難計画を作り始めていたけれども、御嶽山の噴火の状況を見て、観光客の避難計画を優先することにしたということです。その計画が今年3月にできていたことで、今回スピーディーに対策を打ち出していくことができたそうです。

 

というわけで、予言したわけではなく、私が「箱根」と名指ししたのは偶然の一致でございます。私は大涌谷のロープウェイのファンです。早く状況が落ち着くといいですね。

 

 

うちの子供たちが行った小学校では、PTAの役員会は平日昼間に開催されていました。仕事をしている親は困り果てることになります。仕事を休みにくい人でも、くじで当たれば逃げられません。

単なる学級代表ならまだなんとかなりますが、その中でさらにくじ運が悪くてPTA執行部に選ばれてしまうと、万事休す…のはずです。

 

◆「仕事が…」で書記を勧められる

ところが。うちの子供たちが行った小学校では、「執行部に選出されたけど会合に全然出られない人」には、書記がお勧めということになっていました。

なんと、役員会をICレコーダーで録音するから、その音声ファイルを受け取って自宅で議事録を作成すればいいというのです。

 

こんなところに、音声起こし(テープ起こし)が普及していたとは。

しかも、意外に録音のノウハウがしっかり開発されていました。

 

2名×3クラス×6学年=36名前後の出席。机をロの字に並べると、かなり広いスペースになります。執行部の机にICレコーダーを置いては、遠い席の声まで録音しきれません。

 

◆レコーダー棒が活躍!

そこで、長い棒の先にレコーダーを固定します。机のロの字の中に執行部が一人入ってしゃがみ、発言のたびに中腰で移動して、発言者にレコーダー棒を近づけます。重労働で気の毒ですが、これならよく録音できますね。

「今学期の活動状況を、クラスごとに報告してください」というときには、棒がついてないICレコーダーが机上を順に回されていました。

 

「家で起こせばいいよと言われたけど、録音が聞き取れない!」ということが過去何度もあって、蓄積されてきた録音ノウハウなのでしょう。

 

残念ながら、自宅作業の書記さんがどう作業しているかは知ることができませんでした。スマホが普及した分、むしろPCのスキルが一般には下がっているようなので、ちょっと心配な感じではありました。

 

◆自宅作業の効率は確認できず

音声ファイルをちゃんとネット経由で受け渡しているのか、原始的にICレコーダー本体を手渡ししているのか。音声ファイルで受け取っても、Okoshiyasu2などの音声起こしに特化したソフトウエアの存在を知らずに、Windows Media Playerあたりで手間のかかる音声再生をしているのではないか。ケバ取りという技術を知らずに「あのー」「えーと」も含めて何から何まで全部書き起こしてしまい、そこから議事録に書き直しているのではないか。

 

もしかしたら書記さんは「役員会に出席できるほうがずっと楽…」と思えるような長時間作業を、家でしていたかもしれません。

 

逆に言えば、きちんとした知識を持って音声起こしができる人なら、PTA役員や執行部に当たっても怖くない!という結論になるかもしれませんね。

 

(…えっ、私ですか。学級代表になることはありましたが執行部はやらずに済んだので、議事録作成の作業は経験しませんでした)

音声起こし(テープ起こし)でよくあるミスに、「知っている言葉だから確認しなかった」「ありふれた言葉だから確認しなかった」というのがあります。

それぞれ「三波春夫型」と「保安院型」と名づけてみました。

 

◆知っていただけに油断!

「三波春夫型」のミスは、「知っていたから確認しなかった」というものです。

 

NPO法人フラウネッツで私が講師をしている「本気チャレンジ 音声起こし」という講座では、教材音声に「ミナミハルオが○○という歌を」という言葉が出てきます。

※現在、この「本気チャレンジ 音声起こし」は受講者募集をしていませんが、いずれまた募集する可能性があります。未来の受講者の方の楽しみのために、歌の名前は伏せ字にしますね。

 

若い人がこの音声を起こす場合、「ミナミハルオって誰、どんな漢字?」というところから知らなかったり、ましてその歌の題名は知らないかもしれません。知らなければ、ネット検索などで一生懸命調べます。そのおかげで、かえって正しく文字化できるかもしれません。

 

この歌の題名は、私が仕掛けたワナでした。これに引っかかった受講者さんは三波春夫を知っていましたし、その歌もよく知っていました。ですから歌の題名の正しい表記をきちんと調べず、パッと文字化してしまったのです。あとで悔しがっていらっしゃいました。

 

◆分かりやすかったせいで油断!

似ているけどちょっと違うのが、「保安院型」のミス。これは「ありふれた言葉だから確認しなかった」というものです。

 

私は自分の音声チームのメンバーを募集するとき、音声を起こしてもらうというトライアルを実施しています。数年前、そのトライアル音声に「ゲンシリョクアンゼンホアンイン」という言葉を入れてみたことがあります。

そうすると「原子力安全保安院」と文字化する人が続出しました。トライアルでは固有名詞を正確に表記しているかどうかも採点しますと説明しているにもかかわらず、です。

 

この役所(現在は存在しませんが)の正しい名称は「原子力安全・保安院」で、「・」が必要だったのです。

漢字を想像しやすい言葉だったので、油断した人が多かったわけですね。ネット検索などであらためて表記の確認はしなかったわけです。

 

三波春夫型と保安院型に共通するのは、「知ってる!」とか「分かった!」と感じた言葉でも、立ち止まって疑うべきだったという教訓です。

私も先日、ブルドッグソースだと信じていた会社名が、実はブルドックソースだと聞いてがく然としました。ちなみに、英語表記はBULL-DOG SAUCEだそうです。グだ。ややこしい…。

 

立ち止まる、疑う、確認する。しかし、こまめにそれをやっていると結構時間がかかって、納期が迫ってきたりもします。テープ起こしって難しいですね。

ケバというのは、音声起こしするとき文字化する必要があまりない、無意味語のこと。「ゴミを取って起こしてください」と編集者などにリクエストされることもあるので、「ゴミ」とも呼ばれているのだろうと思います。例えばこんなものがケバとされています。

 

・話者本人が直ちに訂正している単純な言い間違い

・単なる口癖

・言葉の間をつなぐために発語されている間投詞「あのー」「えーと」など

 

ほかにもいろいろありますが。接続詞に見えるケバというのもあります。私は最近、これを結構削除して起こしています。

「だから、」「ですから、」「あと、」「それで、」「で、」

 

「だから、」「ですから」などは、本来は前のセンテンスとの因果関係を説明するための言葉で、大切なパーツのはずです。ところが、連発する人は連発するのです。

 

だから、何がしたいのかさっぱり分からないね。だからね、みんな誤解しているんだ。だから違う違うって言うわけ。

 

これは私が創作した例で、さすがにここまで言う人はいないかもしれませんが。

最近、接続詞に見えるケバというのは、「私がまだしゃべります」という合図に過ぎないのではと思うようになりました。

 

(私まだしゃべるからね)何がしたいのかさっぱり分からないね。(あなたまだ口をはさまないでね)みんな誤解しているんだ。だから違う違うって言うわけ。

 

本当に因果関係を説明しているのは「誤解している→だから違うと言う」という部分だけです。それ以外の「だから、」は削除しても意味は変わりません。

 

何がしたいのかさっぱり分からないね。みんな誤解しているんだ。だから違う違うって言うわけ。

 

「で、」や「あと、」なども、たぶん同じ原理です。しゃべり始めに「なんかー」と言う人もよくいますが、これも「私が今からしゃべるから」という合図なのでありましょう。

ご無沙汰しました。このところ、数カ月okosoの更新がストップしていました。

えーと、複数の音声起こし教材制作が並行していまして。

 

そのうちの一つはNPO法人フラウネッツの「本気チャレンジプロジェクト 自宅で働くスタイルを始める&続ける」の第一弾、「音声起こし~仕事を獲得しよう」というものです。

 

これについては、8月になったらきちんと告知させていただきますね。

ここまで熱血な教材を作るのは私も初めてで、とにかくボリュームが多い、密度が濃い。適性のある人なら絶対にこれで花が咲く!という内容だと自負しています。

音声起こしを一応勉強したけど実務に就く前にもうちょっとレベルアップしたい!という方や、既に登録スタッフとして始動したもののスキルアップ停滞中という方に最適です。

 

フラウネッツのWebサイトがリニューアルして、すごく充実しました。

http://www.fraunetz.com/

音声起こしの本気チャレンジについても、すでに詳細な告知が掲載されています。

(教材をスピーディーに作らないと! あと1カ月!)

 

 

7月11日に、東京反訳株式会社様の2014年度リライター研修会で講演させていただきました(東京反訳さんではテープ起こし作業をする方を「リライターさん」と呼んでいます)。

https://www.facebook.com/tokyohanyaku/posts/742080989184279

 

全国各地から参加されたリライターさんの熱気、素晴らしい研修会とお食事会でした。

おっ、東京反訳さん、リライターさんを募集されていますね。皆さん、今がチャンスですよ!

「応募したいな。でも、今、子供が夏休みだから」なんて言っていたら、チャンスが逃げてしまいますよ。仕事を始めてからだって、夏は毎年めぐってきます。今年なんとかできないようで、来年どうするんですか。

http://www.8089.co.jp/profile/recruit

 

 

オリンパスさんにご協力いただいたokosoの機材体験会の開催レポートも、忘れたわけではないのですが…。

 

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ほら、バウンダリーマイクの使用感をレポートしようとして、ちゃんと画像まで作ったのに。そこでストップしてしまっていました。開催レポートは、8月にきちんとアップします。

 

本気プロジェクト音声起こしは、教材音声はほぼ揃い、起こし例もほぼできたので、あとはテキストの執筆に邁進します!

5/31、6/1に「日本語教育学会」の春季大会というイベントが開催されます。これを聴講に行こうかと検討中です。

なぜなら、初日のパネルセッションに『ささやく恋人、りきむレポーター 口の中の文化』の著者、定延利之氏が登場されるからです。『ささやく~』は、日本語や日本人の話し言葉のトピックが考察されている、面白く勉強になる本です。

 

一般の人が「読む」話し言葉は、実際にはライター、記者、編集者といった人たちが読みやすく整えた文章です。つまり、インタビューとか対談とか講演とか銘打っていても、その文字列は「話し言葉っぽい雰囲気を出した書き言葉」に変換されています。

 

ホントのホントは、私たちはああいうふうにしゃべってはいません。しかし、そのままだとあまりに読みにくく理解しにくいので、修正というか変換作業が必要なのです。話した本人だって、「えーとですね、何て言うかな、ほら…日本の、世界に出ていきますね、最後には、結局閉じてはいられないんですよ。グローバリゼーションというのはやっぱりねえ」なんていう「講演」を掲載されてはあまりにも不本意です(あ、これは今私が作ったトークです)。

こういう発言でも、全体としての意味はだいたい理解できますから、ライター、記者、編集者といった人たちは「本人が言ったこと」ではなく「本人が言いたかったはずのこと」に書き直すわけです。

 

オコシストでさえ、普通ここまでケバだらけの文字化はしません。いや、言い間違いや言いよどみまでそのまま文字化する案件もあるにはありますが、ほとんどの案件でもうちょっと整えます。

 

それでも、オコシストの仕事はライターとは違います。「話し言葉っぽい雰囲気を出した書き言葉」までは変換しない、その手前の作業です。

話し言葉をある程度理解しやすく文字化するというのは、結構勉強の必要な世界です。ところが、勉強しようとしても、参考書がほとんどありません。

まず、文法書のほとんどは書き言葉を対象としています。話し言葉について学ぼうとすると、「プレゼンの技法」「スピーチのマナー」「ボイストレーニング」といった書籍が出てきます。つまり、自分が話す人向けです。他人の話し言葉を対象とする私たちには直接役立ちません。

 

そもそも日本の大学には、「国文科」はたくさんありますが、「国語学科」あるいは「日本語学科」は非常に少ないのです。国文科は源氏物語がどうしたというような世界なので、オコシストの勉強にはあまり関係しません。

最初に触れた定延利之氏は、国際文化学研究科の教授です。話し言葉について面白くて役立つ本を書く方の多くは、そういう分野…日本語と外国語の境界というか一体となったというか…の分野で研究されているようです。今年の「日本語教育学会」の大会委員長である庵功雄氏も、大学の国際教育センターの教授です。

 

「日本語教育学会」は、丁寧な定義はさておき、大雑把に言えば外国人に日本語を教える人が研鑽を積む場所だと思います。

ということは、オコシストの勉強になる本を書く人とは、外国人に日本語を教える(あるいはそのための教材を作る、あるいは「外国人に日本語を教えたい人」を教える)人たちに多いということになります。

 

これは不思議ではありません。私たちが「英語をやらないと」と感じるとき思い浮かべるのはまず「英会話」であるように、日本語を学ぶ人たちもまず会話を習うからです。

ですから日本語教師は、日本語の話し言葉について外国人から質問を受け、なんとか分かりやすく説明しようと日夜奮闘するわけです。例えば、理由や因果関係を表す「~ので」「~ため」「~から」は、話すときはどう使い分けるのかといった類の説明です。

 

そういう必要性から、日本語の話し言葉について真剣に研究することになります。

実は私の妹も20代のころ、日本語教師をやっていました。できて5年目ぐらいの最初期の日本語教育能力検定を取って、国内や韓国で教えていました。「××と××の使い分けを何か平易な例文で教えよう」と、いつもあれこれ考えていたものです。

当時妹が雑談的に話してくれた、外国人に教えるための日本語文法は、今もテープ起こしをするとき役立っています。

(外国人に教えるための日本語文法体系は、私たちが中学で教わる国文法とは少し違います)

 

というわけで、okosoとしては、音声認識や録音機材の会社に取材するのと並行して、そういう世界の方にお話を伺ってみたいのですが。「は? テープ起こし? 日本語教育と何の関係が?」と不思議がられて、そこから説明しなければいけないでしょうし…。学会のイベントを聴講に行っても、そういうアカデミックな場所では自分は場違い感があるはずで、誰かに何かをお願いする勇気が出るかどうか。

イベントは半月後ですが、まだ逡巡中です。