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2010年3月アーカイブ

 議事録についてネット検索すると、ヒットするのはほとんど一般企業の社内会議の議事録作成に関するもので、日時や参加者名以外は、決定事項のみを簡潔に記載するスタイルが勧められていることが多い。

 

 討議過程を詳細に記録する必要はないとか、大まかな討議状況を記載する場合も発言者名は書くなとか。取締役会の議事録にいたっては、どんな激論が交わされようと「一同異議なく了承した」という決まり文句を1行書くようにという、全く「記録」と言えないものが推奨されている。

 

 一般企業の場合は関係者が内部にいるから、それでもいいのだろう。行政の場合は関係者が外部にいるから、議会や審議会当日傍聴に行けない人は議事録を読むしかない。
 例えばある人が保育園について市議に陳情し、市議が次の定例議会で取り上げたとすれば、その人は会議録を真剣に読むだろう。「市長に無理って答弁されて、簡単に引っ込んだんじゃないでしょうね」「担当部署は、少しでも今後につながるような答弁をしてないかしら」

 

 そういう読み方をする場合、質問項目と答弁項目が箇条書きで列記されている記録では役に立たない。市議、市長、保育園セクションの担当者、それぞれの言い回しの一つひとつがリアルに再現されていたほうが理解できる。

 

 会議の全文起こしの依頼がほとんど役所系から来るのは、このように利害関係者が外部にいるという事情で、役所系のほうが全文起こしのニーズがあるためだろうと思う。一般企業から来る会議全文起こしの依頼は、企業間会議とか企業が外部の人にヒアリングするとか、とにかく「企業内で完結しない会議」の案件がほとんどだ。

 

行政系の全文起こしした会議録を見たことがない方のために補足。
例えば、経済産業省・産業技術環境局の「使用済小型家電からのレアメタルの回収及び適正処理に関する研究会(第3回)」の議事録はこんなものだ。
http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004564/gijiroku03.html

もしあなたがいわゆる「都市鉱山」問題に興味があって、行政はどう取り組んでいるのか知りたければ、マスコミ報道よりこういう記録がお勧め。丁寧に読んでいくと、環境省や経産省、委員それぞれがどんな背景からどんな考え方をし、具体的にどんな発言をしているのか、よく分かる。それが全文起こし議事録の特徴だ。

テープ起こしをしていると、ごく普通の言葉が聞き取れないことがある。そういうときは、話者の出身地を確認すると参考になることがある。講演や会議などでは誰もがフォーマルな言葉を使うから、単語としての方言ではない。イントネーションや発音の地域性。(いずれも一般論で、個人差や年代差、細かい地域差などによって異なります)

 

例えば、関西の人は母音の無声音化(無声化ともいう)をしないので、音が多く聞こえる。例えば「です」(無声化するとdes)、関西人は律儀に「desu」と最後の子音を発音するので、無声化する地域の人にとっては「ですぅ」と聞こえる。
この1拍多い発音に気を取られ、次の言葉が聞き取れないことがある。落ち着いて聞き直し。

東京で生まれ育った話者の発音も、聞き取れない場合はある。下町言葉(江戸弁)では「し」と「ひ」が逆になったりするせいだ。「この人は江戸っ子」と自分に教えてから聞き直すと、ビュンビュン聞き取れる。

 

学校で、音楽の時間にわざわざ鼻濁音の理屈を教わったことがあるから、私が育った千葉南部は鼻濁音地域ではないのだろう。自分では使っていない。鼻濁音での「社外」の発音は、鼻濁音に慣れていないと「社内」に近く聞こえるので、慎重に聞き分けないと正反対の意味になってしまう。

東北地方には、「東京式アクセント地域」と「無アクセント地域」がある(無アクセント地域は、関東北部や九州の一部にも分布している)。

 

無アクセント地域特有のイントネーションや、鼻濁音を音で聞けるページを見つけたのでご紹介。
栃木のことば(作者 加藤昌彦氏)http://www.hcn.zaq.ne.jp/myattun/tochi/index.html

メニューで「発音の特徴」をクリック。
(「発音の特徴」ページには、日本全国のアクセント分布地図も掲載されている)

 

私が起こす音声は、「そのような事象の発生がございますことから」などという堅苦しい会議や講演のしゃべりが多いけど、それぞれの土地のイントネーションや発音は、ほんのちょっと顔を出す。
テープ起こしをするときのポイントは、いろいろなイントネーションや発音があるのだと知ること、「すごい専門用語とかじゃなくて、イントネーションが違うせいで聞き取れていない、ごく普通の言葉かも」と意識しながら何度も聞き直すこと。

忘れないうちに、自分のためにメモ。
Voice WritingのProfessional Editionには、超驚録が入っているので録音ができます。「でも、あれって1分しか録音できないですよねえ?」と先日ボイススピリッツ社の武内社長にお聞きしたら、初期設定が1分になっているためだそうです。

[設定]→[録音設定]の[指定時間後に停止する]を設定変更すればOK。

テープ起こしの在宅ワークがしたくてスタッフ登録できる会社を探したが、「大卒」とか「テープ起こし実務経験者」という条件があり、自分はそれに当てはまらない。どうやって仕事を探したら…というご相談をokosoにお寄せいただきました。

これはとても多いご質問です。

 

私もかつて大学を中退したので、学歴はずっと高卒でした。数年前に通信制で大学に入り直して今月卒業なので、卒業証書?を受け取ったら大卒になりますが。
学歴も実務経験もないから登録スタッフにはなれないとあきらめて、わりと早くからホームページを立ち上げて独立自営スタイルでやってきました。

 

でも、その後テープ起こし大手数社の社長さんたちとお近づきになり、当時のことをお話ししたら、応募条件というのはもっと柔軟に考えて大丈夫だということが分かりました。
要は、正社員の採用等でも今はそうですが、人をじっくり育てる余裕がないので、即戦力が欲しいという意味なのです。

 

・国語力と幅広い知識・学力がある(という人はきっと大卒に多いだろう)
・機材やソフトに慣れていて、聞き取りも正確で、表記の知識もあり、入力も正確で速い(という人は当然実務経験者だろう)
という考え方で、各社はテープ起こしの即戦力を求めています。

 

つまり、国語力と幅広い知識・学力があり、すでに機材やソフトに慣れていて、聞き取りも正確で、表記の知識もあり、入力も正確で速い人なら、大卒でなくても実務経験者でなくても欲しいわけです。

 

そういう即戦力であるなら、「条件を満たしていませんが、トライアルだけでも受けさせていただけないでしょうか」と連絡すると受けさせてもらえて、しかも合格して登録できることがあります。

そうでないなら、実務は未経験だけどこれだけ勉強した、「国語力」から「入力も正確で速い」までの諸条件を、自分はクリアしているとアピールする必要があります。

 

ここで自分の本「テープ&音声起こし 即戦力ドリル」オンライン講座を持ち出すのは大人げないのですが、とりあえずご紹介程度にリンクをはっておきますね。
ほかに、大手ではがくぶん総合教育センター「テープライター養成講座」があります。音声ファイルや動画ファイルを扱うための技能に特化した講座としては、同業の友人である土屋恵美子さんの音声ファイル講座があります。

 

ただし、「講座修了者には月○万円以上の仕事を完全保証!」などという悪徳商法にひっかからないよう、講座は「勉強するためだけ」にあると明確に割り切りましょう。
また、テープ起こしの講座はテープ起こしの技能を身につけることはできますが、「幅広い知識・学力」は別問題で、日々の努力が必要です。

 

テープ起こしは、バイオテクノロジーだろうが金融工学だろうが、音声を聞き取って文字を当てはめなければならない仕事です。全然とっかかりがないとネット検索で用語を探すにも時間がかかるので、浅くてもいいから幅広い知識(雑学含む)が必要なのです。

 

というわけで、学歴や実務経験の壁を突破することは可能です。それに、登録にこだわらず、自力での営業活動や友人知人のコネから仕事に結びつけることもできますよ。

このところ、Voice WritingやOkoshiyasu2のホットキーの設定について質問されることが多い。

ところが私は、DSS Playerのフットスイッチを使っているので、最近あまりホットキーを使っていない。質問へのお返事には下のような内容を書いているのだけど、もっとおすすめのキー設定があったらぜひ教えてくださいね。デスクトップPCだとFキーは遠く感じるけど、ノートPCだとFキーも案外近いから、Fキーを割り当てている人もいるのかな。

 

Voice Writingの初期設定では、下記が割り当てられています。特に支障がなければこれでいいのではと思います。
再生・停止 CapsLock
早送り Ctrl+→
早戻し Ctrl+←

 

ただ、お使いのパソコンで(というよりIMEなど日本語入力ソフトで)、CapsLockを押すと入力が英数モードになる設定になっている場合、CapsLockは使えません。
その場合は、再生・停止 Ctrl+↓ などがいいかと思います。

 

Okoshiyasu2では、上記のほかに次のような組み合わせも使えます。
再生・停止Ctrl+:
早送り Ctrl+]
巻き戻し Ctrl+;

 

Voice Writing・Okoshiyasu2とも、キー設定画面では、必ず「設定」をクリックしてから「保存」「をクリックしてください。

 

その後ツイッターで質問してみたら、Okoshiyasu2のいろいろなキー設定が寄せられました。その特徴は「私は再生・停止にこれを使っています」というもので、巻き戻しや早送りのキー設定情報が特にない(笑)。私も、再生・停止にCapsLockを割り当てて、それ以外の操作はマウスを使っています。停止したとき自動で数秒巻き戻るように設定しておけば、大きく巻き戻す必要はさほどないので。

 

テープ起こしを仕事にしている人はATOKユーザーが多いため、下記にはMS-IMEユーザーには使えないキーが混じっています。

【ツイッターで寄せられたOkoshiyasu2の再生・停止キーの設定例】

・F12

・Ctrl+D

・無変換キー

など