私は、『話し言葉と書き言葉 テープ取材のテクニック』と『会議録作成入門 200のノウハウ・テクニック』を、テープ起こしのテキストとして日ごろ参照している。
『話し言葉と書き言葉 テープ取材のテクニック』(藤村勝巳著、テープリライト株式会社)
録音しながら取材し→文字起こしを行い→記事にまとめるまでの一連のノウハウを取り上げている。テープ起こし作業については、多少手を入れて、後の編集工程で扱いやすい発言記録を作るテクニックを解説している。
『会議録作成入門 200のノウハウ・テクニック』(吉川欽二著、株式会社ぎじろくセンター)
議会の会議録はいわば証拠として永年保存するものであり、その会議録に主観的に手を入れすぎれば公文書偽造に問われる危険さえあると、著者は指摘する。正確な逐語記録を作るためのノウハウを解説している。
つまり、この2冊の書籍はマスコミ系・議会系とフィールドが違うだけでなく、音声の「起こし方」も全く違う。加工しやすさを意識して起こすノウハウが『話し言葉と書き言葉』に、記録としてそれ自体を残すためのノウハウが『会議録作成入門』に詰まっている。
これだけ違う2冊だが、発声された言葉を何から何まで文字化すると読みにくいことは、共通して指摘されている。
では、何から何まで文字化しない場合、何をどう処理したらいいのか。連載第2回と第3回で例に挙げた発話は、言い間違いとそれを直そうとする発話がポイントになっていた。今回は、それ以外の問題も雑多に含む例を挙げてみよう。
















